こんにちは!今回は約2ヶ月半の独学で医療情報技師に合格したので、分野ごとのポイントや勉強方法、試験の概要について解説していきます!

また、「医療情報技師に合格した学生がその有用性について考える」こちらの記事で医療情報技師の有用性や将来像について語っているので、取得を考えている方はぜひ見てみてください〜

【目次】

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医療情報技師とは?

医療情報技師育成部会が2003年から開始した民間資格で、病院システムを支える人材育成を目的とする資格試験です。

「医学・情報処理・医療情報システム」の3分野の試験に合格する必要があり、医療と情報処理に関する幅広い知識が必要となります!

試験は年に一回のみで、例年8月末の日曜日に開催されています。
また”科目合格制度”を採用しており、一度合格した科目は2年間有効になります。
そのため、一度に3科目合格出来なくても大丈夫です!(一回の受験で取った方が絶対楽だけどね)

同系列の試験

医療情報技師育成部会が主催する資格試験は他にもいくつかあって、自身のレベルに合ったものから受験するのも一つの手です。

初級:医療情報基礎知識検定
中級:医療情報技師能力検定
上級:上級医療情報技師能力検定

基礎知識検定は合格率75%位でメチャクチャ簡単なので、いきなり医療情報技師を受けても全然良いと思います。

逆に上級医療情報技師は超難関で、筆記・論文・面接の試験があります。前提条件として医療情報技師の合格と5年以上の実務経験が必須です。

個人的には基礎知識検定の範囲を軽くさらって、医療情報技師を受験するのがオススメです。

合格点数について

合格率を調整するため、年度ごとに合格点数も変わってきます。
だいたい各分野60%位が合格ラインになっているので、練習の段階で8割は取れるようにしておくと安心だと思います!

得点

2018年に受験した際の僕の点数です。
医療情報システムの点数まぁまぁ高いじゃん?と思うかもしれませんが、実は医療情報システム分野だけ問題数が多く、120点満点で換算されるので注意が必要です。(つまり僕は7割5分しか取れてないです笑)

勉強方法について

分野ごとに集中してやるよりは、忘れないように各分野をまんべんなく勉強するのが良いかなと個人的には思います。
僕の場合は試験の概要を掴むために、まずは基礎知識検定の範囲を少し勉強しました。

基礎知識検定では保険制度のしくみや医療倫理の話など、基本中の基本が出題されます。
医療情報技師とはなんぞや?というものを掴めるので、お金に余裕があれば買ってみても良いと思います。

医療情報技師用の問題集は以下の物を使いました。解説付きの過去問題集は現状これ一択なので買わない手はないです。(僕は2018年版を使いました)
試験勉強もコイツを中心に行います!

[過去問を解く]→[各用語と周辺知識を含めまとめる]
医療情報技師試験は暗記が鍵になってくるので、これを繰り返すだけで合格できます!
猛者になるとこの問題集一つだけで合格出来るみたいです(笑)

また、多くのサイトでは”医療情報技師サブノート”の使用が推奨されていますが、僕はおすすめしません。
あまり試験に出ない様な所を掘り下げて解説していたりするので、試験に合格するだけなら必要ないと思います。

勉強期間

僕は丁度今の時期(6月中旬)から勉強を初めて、だらだらと合計100時間位勉強してました。(記録付けてるんですよ笑)
期間にすると約2ヶ月半です。

なので一日あたり1時間ちょっとの勉強時間ですかね。
僕の場合は情報処理分野でアドバンテージがあったので、医学医療系に30時間、医療情報システム系に50時間、問題演習に20時間くらいの時間配分で進めていました。

デキる人なら問題集だけ使って、僕の半分くらいの時間で合格できるんじゃないでしょうか?

次に分野毎の要点についてまとめてみます。

医学・医療分野

この分野では「医療制度や法律代表的な疾患や検査統計による医学研究」について主に問われます。
厳密な試験範囲については到達目標-医療情報技師育成部会の方に詳しく書かれていますので、こちらの方を参照して下さい。

個人的に対策必須だと思ったものをいくつか紹介します。

  • 医の倫理
  • 書類の保存期間
  • MRI・CT・超音波・造影・核医学・内視鏡…
  • 腫瘍マーカー
  • 医薬品の分類と取扱い・処方箋
  • クリニカルパス
  • 治験
  • 酵素検査
  • 代表的な疾患
  • 紹介率・逆紹介率
  • 感度・特異度・相対危険度・オッズ比…
  • t検定・F検定・符号検定・順位和検定…
  • 標準コード

まだまだありますが、経験則上この辺はほぼ毎回出題されています!
過去問を解くうちに問題傾向が掴めると思うので、自分なりに考察してみると良いと思います。

書類の保存期間標準コード酵素検査腫瘍マーカー」辺りは特に暗記要素が強いので、単語帳なんかを作るのがオススメです。

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僕は上の参考書を辞書のように使って勉強を進めました。
ぶっちゃけ無くてもいいですが、用語をgoogleで検索してもヒットしないことがあるのであったほうが安心です。

情報処理分野

この分野では「プロトコルやフォーマットセキュリティデータベース」について主に問われました。詳細な試験範囲は到達目標-医療情報技師育成部会を参照して下さい。

僕はITパスポートを既に持っていたので、過去問5年分を1週した程度で試験に臨みました!(IT系出身の人であれば特に対策は必要なさそうです)

一通り解いてみて、特にファイル形式や規格セキュリティについての設問がかなり多かった印象です。
この分野も暗記が鍵を握るので単語帳作って頑張りましょう(笑)

情報処理に関する用語はgoogleで検索すればヒットするので、参考書買う必要性はゼロです。
もし買うのであればITパスポートや基本情報の参考書がオススメです。今後も役に立ちます。

医療情報システム分野

この分野では「各部門のシステム要件データの管理や共有標準化」について主に問われました。

標準化コードや団体については暗記が全てなんですが、各部門ごとに必要なシステムだったりは暗記だけでは難しい所があります。

この分野を突破するには各部門や診療科の役割をしっかり理解することが必要です。
「これを実現するには、どんな機能が必要かな〜」という具合で考えながら問題を解くことで、知らない問題でも解答が導き出せるはずです。

個人的に対策必須だと思ったものをいくつか紹介します。

  • 遠隔医療
  • 医事会計システム
  • 薬剤に関するシステム
  • 検体・生理機能・病理検査に関するシステム
  • 放射線部門情報システム(RIS)
  • PACS
  • 輸血に関するシステム
  • 歯科・口腔領域のシステム
  • 血液浄化に関するシステム
  • 看護や病棟指示に関するシステム
  • 標準化団体・コード
  • 統合プロファイル

まだまだありますが、この辺の仕組みについては理解しておくと良いでしょう。
特にRISPACSは複雑なうえに必ずと言っていい程出題されています。対策必須です!

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参考書はこれ一択だと思います。
この分野をgoogle先生だけで理解していくのは難しいかなぁと感じます。(この試験特有の一般に普及していない様な考え方があったりするので、ここはケチらず買ったほうが良いと思います笑)

当日の雰囲気

おっちゃんが多かったです。隣には学生らしきギャルもいました。当たり席です(笑)

医学医療と情報処理は60分、医療情報システムは90分で試験が行われます。
試験の順番は年によって異なるみたいなので確認しておくと良いと思います。

特定の科目だけ受ける人もいるので、空席がちらほらあったりしますね〜
雰囲気に飲み込まれないように頑張りましょう!

おわりに

試験の概要や要点について、自分の経験を交えてまとめてみました。
繰り返しになりますが、暗記が物を言う試験なのでやれば受かります!

あとは仕組みを理解しておけば解答群から解答を選び出せる問題が多いので、そこでもしっかり得点を稼ぎましょう。

個人的な話になりますが、僕が勉強好きになるきっかけをくれた試験なので思い入れが深いです。
浪人生の友人と図書館に通ったのを覚えています(笑)

この記事が医療情報技師を受験する方の助けになれば幸いです。

最後までありがとうございました!